どうやって断熱性能を確保しているのか聞いてみてください
こんにちは。
筑西市の工務店、四つ葉工房の篠﨑です。
昨日、お風呂のリフォーム工事で既存のお風呂を解体し、タイル、ブロック、コンクリートのガラを50袋以上、床下のコンクリートの高さを出すために中の土を100袋以上人力で運び出しました。久々の土木の重労働だったのですが、今朝起きても筋肉痛にはならず「まだまだイケるな」と思っていますw
泥だらけの作業着をこっそり洗濯機の前に置いておきましたが、洗濯前に奥さんに見つかってしまいました。
さて
近年の家づくりでは断熱性能を表す指標として「Ua値」という値が用いられています。
Ua値とは「外皮平均熱貫流率」の略称で、屋根、壁、床、窓(開口部)と言った室外に面した部分から流入失される熱の平均値を数値化したものであり、この値は低い方が断熱性能が高いとされています。
窓の性能を上げたり、断熱材の厚みを厚くすることでこの数値を下げることができます。
今は基準があり、地域ごとに定められた基準値をクリアすることが義務付けられています。
北海道などの極めて寒冷地は1地域に分類され0.46が最低基準。
ご当地茨城県筑西市は5地域に分類されており、最低基準は0.87となっています。
余談ですが、「高断熱住宅」の定義はこの表の中のどれか以上というわけではありません。
決まりはありませんが、高性能を謳っている工務店やハウスメーカーは等級6以上を担保していることが多いようですね。
では断熱等級6以上であればどんな家でも快適なのか?
答えはNoです。
以前空調計画のコンサルタントなどをされている方のお話を聞いたことがあるのですが、とある建設会社で断熱性能値の高い住宅を建築された方から「冬寒い」とクレームが入り、その方が相談を受けて見に行ったそうですが、その時寒い原因が家に入る前に分かったそうです。
その方曰く、リビングの南側の窓がとても小さかったそうです。
立地の関係かお施主さんの希望か、設計者の浅はかな考えなのかは分かりませんが南側の窓がとても小さく、日中のリビング内への日射取得がほとんど期待できず、常に暖房がないと居られない状態になっていたそうです。
一般的にリビングの南側には掃き出し窓と言われるような、人が出入りできるような大きな窓を付けることが多いと思いますが、その窓を小さくしてしまえば断熱性能値は上昇します。窓は断熱材が入っている壁や天井と比べて熱損失がはるかに大きいからです。
ただしそれは冬の暖かい日差しを室内に取り入れるという点においては不利になります。
良く使われる横1.6m×高さ2m程度のペアガラスの窓を、冬の昼間の日当たりをまともに受けられる南側に設置した場合、電気ストーブ3台分の熱を室内に取り入れると言われています。それがなくなってしまうわけですからね。
断熱材自体には発熱する性質はありません。静止空気を作ることで熱移動を抑えるというのが断熱材の持つ力ですから、肝心の室温が上がらなければ高断熱の効果は発揮できませんね。
きちんと高断熱と日射取得を併用できていると、昼間入ってきた日差しの暖かい空気が、陽が暮れてもしばらくの時間保たれる、いわゆる「熱の貯蓄」という事が出来ます。
なので結果を言うと、単に断熱性能を良くするために南側の窓を小さくしたり、無くしたりすることは正しい選択とは言えなさそうですね
もちろん暖房機器で温めた空気を逃がさないという点では有利ですけどね。
それでは、また(^^)/
🍀四つ葉工房は茨城県筑西市を中心に下妻市、結城市、桜川市、八千代町、つくば市で「高耐震、高気密、高断熱、高耐久、自然素材」をベースに「デザイン×性能×コスト」のバランスを重視した新築の注文住宅やリフォーム、リノベーションといった家づくりを行っている工務店です🍀