太陽光発電ってどうなの?①
今年は6月の後半から暑さが尋常じゃありませんね。
今年の夏はどうなってしまうのか今から少し怖いです。
こんにちは。四つ葉工房の篠﨑です。
今回のテーマは異常気象、電力逼迫、電気代高騰などが何かと話題になっているので太陽光発電のお話にします。
日本では少し前に当時の菅総理大臣が『日本は2050年までにカーボンニュートラルを目指す』と世界に向けて宣言しました。
発言直後は各省庁でグダグダがありましたが、当時の河野太郎大臣が激怒し、今は国土交通省が先頭に立って進めていくような方針でロードマップの作成も進んでいえ建築業界でも現在進行形で常に動向を注視している状況です。
そもそもカーボンニュートラルって何?という方もいると思います。
簡単に説明すると生活の中で発生する二酸化炭素などの温室効果ガスの『排出量』と植林などによる『吸収量』をプラマイゼロにするということです。
この話は太陽光発電などの創エネも関連してくるのですが、今回は太陽光の話ですのでカーボンニュートラルの話はここまでにします。
記憶に残る大地震
日本では2011年に東日本大震災がありました。当時の私はまだ大工の修業中で新築中の入母屋造り(純和風の屋根の大きな家)の家の中にいました。
その中で何か変な音がするなと思っていたら今まで全く聞いたことがない木のきしむ音にびっくりして外に飛び出しました。二回目の揺れは現場の外で体験します。
近所の屋根瓦が崩れ落ち、自分たちが乗ってきたトラックが倒れてしまうのではと思うほど跳ねている光景を見て恐怖を感じたのは今でも覚えています。
そして時間が経つにつれて情報が少しずつ入ってきたことで津波の被害を知ります。
津波の被害が太陽光発電見直しにつながっている
おそらく津波の被害がなければ日本は世界から「あれだけの地震にも関わらず被害がこれだけで済んでいる日本の家づくりはすごい」と称賛を受けていたのかなと今でも思います。
しかし津波の被害はすさまじく、福島第一原発が被害を受けたことによって、脱原発、そしてそれに代わる再生可能エネルギーの見直し、太陽光業界のバブルなどを経て今に至っています。
震災後、太陽光発電の売電価格に大きな補助(FIT制度)が付いたこともあり太陽光業界はバブルになりました。
国の政策や補助金などの後押しを受け、各金融機関は比較的リスクの低い太陽光関連には積極的に融資を行い、山林や休耕地がどんどん切り拓かれて、業者は休みなく仕事をしても全く追いつかない。まさしくバブルです。
住宅業界においても家づくりにおいてスマートハウス、ZEHなどの省エネ、創エネは切り離せなくなりました。
年々下がり続ける売電価格
2012年からスタートした固定買取制度(FIT制度)では住宅などの小規模の売電価格は10年間固定で40円/kwhでした。10kwほどの太陽光パネルを載せると毎月平均5万円ほどの収入がありました。(当時は製品代が高かったので今の倍くらい初期費用が掛かりましたが)それが年々下がり続け、2022年は17円/kwhとなり、2023年は16円/kwhとなる予定です。
皆さんは周りの人たちと太陽光発電について話をする機会ありますか?
私自身は建築業にいることもあり、いろんな方面から話を聞きますが、この10年でこんな感じで変わっていきました。
10年前 太陽光発電にすごい補助金が出たからお金出せれば儲かるみたいだよ!
→売電価格が少し下がったけど製品代、工事費が下がったからまだまだ儲かる!
→売電価格また下がっちゃったけどそれでもまだ今なら儲かる
→最初と比べると売電価格がかなり下がっちゃったから今はトントンかなぁ
→もう太陽光は儲かんないよ
ざっとこんな感じです。
結論、個人的には『太陽光で利益を出そうとするのは今は難しい』となります。
製品代、工事費も今はかなり安くなっていておそらくもう下げ止まりです。
では太陽光発電はもうやらない方が良いのか?と言われるとそれはちょっと別になってきます。
少し長くなってしまいましたので次回に続きます。
それでは、また♪