お知らせ

床断熱VS基礎断熱

こんにちは

筑西市の工務店、四つ葉工房の篠﨑です

先日、妹夫婦の結婚式と披露宴に参列してきました。

3年ほど前に籍は入れていたのですが、当時はコロナ渦で、とても人を集めての披露宴などできる状況ではなく、世間が通常運転になった今は二児の親になっています。

一般的には籍を入れるタイミングで挙式や披露宴をおこなうことが多いかと思いますが、様々な事情で時期をずらしておこなう方達もたくさんいらっしゃいますね。

今回妹夫婦の式に参加して思ったのは、親になって3年経った今だからこその感情や自分たちの親に対する想いです。

私自身、結婚式は入籍後、子供がまだいない時におこなわせていただきました。

もちろんその時も、家庭を持つことの責任感や親への感謝などはありましたが、子供がいる今の方が責任感や親への感謝の気持ち、さらに子供に対する愛情があります。

そういった気持ちの違いも妹夫婦を身近で見てきていますのでとても感動的な楽しい時間でした。

また小さい子供がいることで、ちょろちょろして大変ではありましたが、自分の子供たちと特別な日を一緒に共有できたことは家族にとって大切な思い出になるんだなと実感しました。

さて今回は床の断熱についてです。

YouTubeなど、SNSでもたくさん取り上げられている内容ですが、私自身の見解も交えて今回ブログにさせていただきました。

ぜひ最後までご覧ください。

断熱材の構成は床、壁、天井と四方六方囲むように断熱するのが基本ですが、その中の床の断熱には「床断熱工法」「基礎断熱工法」という二種類に分類されているのをご存じでしょうか?

断熱工法は同じでも使用する断熱材や厚みによって性能値は変わってきます。また厳密には床断熱工法でも「付加断熱」させる場合だったり、基礎断熱工法では「基礎内断熱」と「基礎外断熱」に分かれますが、今回はあくまでも「床断熱」と「基礎断熱」の比較ですので、そこらへんは割愛します。

基礎断熱・床下暖房の必須アイテム「床ガラリ」! – 匠の一冊オフィシャルブログ 建築かわらばん

イラスト左が「床断熱工法」で右が「基礎断熱工法」のイメージです。

要は床下の基礎の空間を断熱させるかさせないかの違いです。

そのことが家にどういった違いがあるのかという事をなるべく分かりやすく検証していきたいと思います。

これら以外の断熱方法もあるかとは思いますが、上記のどちらかが今の家づくりの主流です。

それぞれ比較する項目ごとに検証していきます。

断熱性能
一番重要な項目です。実は床断熱と比べて基礎断熱に関しては比較的新しい工法でして、評価基準が変わっています。以前は基礎断熱の評価基準は高く、同じような断熱材を使うと基礎断熱の方が性能値が良くなる傾向があったのですが、数年前に見直されて、基礎断熱の評価基準が厳しくなりました。
基礎断熱の底部の返しの長さなどで差は出ますが、どちらが性能が良いのかは一概には言えません。

気密性能
一般的に基礎断熱の方が気密が良くなると言われております。
理由としては基礎断熱のほうが、断熱材を連続して施工できる点が挙げられますが、それ以外にもカラクリがありまして、気密測定をする際には建物内部を機械で強制的に負圧にして侵入してくる空気量を面積で割って気密性能値(C値)を出すのですが、その際の面積算定に床下空間も算入して良いという事になっていますので、そもそも分母が大きくなり有利になるという側面があります。
もちろん気密に関しては職人の施工精度があってこその話です。
当社では気密がとりづらいと言われている床断熱でもC値=0.1台の結果を出せますし、気密性能は工務店さんの施工力が大きいと思っていますので、当社ではあまり気にしておりません。

換気および冷暖房効率
イラストを見てもらうと分かるのですが床下空間を断熱するか、しないかが床断熱と基礎断熱の大きな違いです。床下空間を断熱しないのであれば、そこは外部空間となり、冷暖房や換気をする必要もありませんので光熱費はその分かかりません。

劣化対策
基礎断熱の場合、シロアリの侵入に気付きにくいという欠点があります。
ですので新築時にしっかりとした対策が必要なのですが、それらが年数経過によって、効果がなくなってしまったり、密着している断熱材の性能に影響が出てしまうような対策ではいけません。
床断熱の場合換気口で常に自然換気してくれますが、基礎断熱の場合は換気計画もしっかり計算しなくてはいけません。床下に湿気が多いと木材のカビのリスクも高まります。

体感温度
室温ではなく体感温度です。
こちらはきちんとした根拠は示されておりませんが、私の経験と考えでは、同じような断熱仕様にした場合、冬季の床の表面温度は基礎断熱の方が若干高いはずです。表面温度の違いは、たとえ同じ室温でも快適さに影響する体感温度の違いに影響します。ただし、床断熱でも床付加断熱にして熱橋の面積を極力無くした場合にはその差は無くなると思います。

床下空間の活用
これは基礎断熱だけの特権です。
床下が外部と同じ扱いになってしまう床断熱では床下エアコンはもちろんですが、床下を使った計画換気ができません。
ただ逆に床下を冷暖房や換気などの空調計画に活用しないのであれば、あえて基礎断熱を採用する意味はありません。

まとめ

上記の比較検証はいかがでしたか?

これだけだとどちらが良いのか分かりませんよね?

でも実際にそうなんです。我々建築のプロでも意見が分かれるところです。

言えることは断片的に見ただけではどちらが良いのかわからないという事です。

当社では今は床下空間を使った第一種換気を推奨していますので、基礎断熱になりますが、第三種換気など床下空間に空調計画をしない場合であれば床断熱(できれば床付加断熱)をお勧めします。

家づくりを複合的に考えて住まい手がどのような暮らしをするか、作り手がどのような暮らしをしてもらいたいかで結果床断熱にするか基礎断熱にするかを決めれば良いのです。

ですので単純にどちらが良いかという議論はナンセンスです。


今回あえてコストに関しては検証項目に入れませんでした。

コストに関しては一般的に基礎断熱にすると高くなると言われておりますが、私はそんなことないと思っています。

ただネットなどで見ると、よく「床断熱の方がコストを抑えられる」という内容を目にしますので、ここでおまけ的に付け加えてみましたが、私はどちらも差がないと思っています。むしろ当社では基礎断熱を自社で施工するので厳密には基礎断熱の方が若干安くなるような…

興味がある方は、建築会社ごとに仕様などは決まっていると思いますので、なぜその工法を採用しているのか?デメリットに対してどう考えているのか、ぜひ聞いてみてください。

きちんとした返答があれば、どちらを採用していても問題ないと思います。

ただし、どちらを採用されていても施工精度が最重要なのは言うまでもありません。

それでは、また(^^)/

🍀四つ葉工房は茨城県筑西市を中心に「高耐震、高気密、高断熱、高耐久、自然素材」をベースに「デザイン×性能×コスト」のバランスを重視した新築の注文住宅やリフォーム、リノベーションといった家づくりを行っている工務店です🍀

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