延長保証の狙い。お施主さんのことを本当に考えていますか?
こんにちは。
茨城県筑西市の工務店、四つ葉工房の篠﨑です。
いつの間にか梅雨明けしたみたいですね。
実感がわきませんが、ここから暑さの本番です!
熱中症にはお気を付けください。
さて、今回はハウスメーカーの保証延長のお話し。
先日とある大手ハウスメーカーさんで家を建てた方とお話しする機会があり、ちょうど引き渡し後10年が経過して保証が切れるのでハウスメーカー側から保証延長の説明を受けて悩んでいるとの事でした。
追加で保証を延長させるには指定されたメンテナンス工事を受けなければいけない。
そしてその費用は約200万円!(10年で200万という事は建てた後に住宅ローンとは別に毎月約16,000円修繕費用を積み立てておかなければいけませんね)
その金額を払って工事をしてもらえれば再度10年間の保証延長をしてもらえるそうです。
おそらく10年ごとのメンテナンス費用は建物の老朽化を引き合いに出されて、少しずつ上がっていくと思います。
さらにHPを調べると長期優良住宅なら安心の最長60年保証と書いてありますが、それも10年ごとの有償工事を受けての話ですので実際にそのような方がいたとしたら50年間、住宅ローンとは別に毎月2万円弱のお金をハウスメーカーに払い続けるような状態になります。
この内容を見て「お施主さんに費用負担をしてもらって長期優良住宅の認定を取ってもらい、最大保証期間を延ばし、有償工事の回数を増やして会社の売り上げを上げようとするなんて、すごいビジネスモデルだなぁ…」と思った建築従事者は私だけではないはずです。
Tホームに限らず、大手ハウスメーカーの保証延長工事は前々から物議を起こしていましたが、実際に聞かせてもらうと本当にガッカリします(もちろんハウスメーカーに)
このカラクリを知ると、ハウスメーカーで保証延長工事をしたいなんて思わないですね。
また家は何十年と住んでいくと保証外の工事も出てきます。キッチン、トイレ、お風呂、給湯器などの水回りの修繕や交換などが代表例で、その他暮らし方の変化に合わせて工事をされる方もいらっしゃいます。そういった費用は別に用意しなくてはいけません。
そもそも、その延長保証は何をどこまで保証してくれるのか?
おそらく火災保険の保証範囲と重複するところもあるかと思いますので、そのあたりに関してはハウスメーカーの保証制度は必要ありませんね。
シロアリに関しても新築時のように骨組みの状態で工事ができるのならば良いのですが完成した後では床下に潜って見える一部分だけに薬品を塗って終わりでしょう。
そうなるとわざわざお金をかけて有償工事を受ける必要性はほぼ無いと思われます。
今回お話を聞いた方は、説明会に参加した際に、他に二組の方がいらっしゃったそうですが、どちらの方も「工事を受けて延長した方が良いかな」とおっしゃっていたそうです。安心を買いたいというなら有償工事を受けて保証を延長されるのも良いのかもですが、私的にはなんだかハウスメーカービジネスの闇に引きずり込まれているみたいで「うーん…」という感じですね。
こういった話を聞くと建築業界でおなじみの「家を建ててからが本当のお付き合いの始まりです」というフレーズも「これからも定期的に工事させてくださいよ」と言われているように感じてしまうのは私だけでしょうか?
大手ハウスメーカーさんの「保証充実で安心」は初めは安く見えても結局は住んでからお金がかかるという事なんですかね。
今回は少し辛口な内容になってしまいましたが、何かの縁でこのブログを読んでいただいた方には、このようなことも考えて家づくりを考えていただきたいです。
少しずつ修繕費を取られるくらいなら初めにしっかりとお金をかけて、住み始めてからは最低限のメンテナンス費用で済ませた方が絶対にお得だと思います。
それでは、また(^^)/
🍀四つ葉工房は茨城県筑西市を中心に下妻市、結城市、桜川市、八千代町、つくば市で「高耐震、高気密、高断熱、高耐久、自然素材」をベースに「デザイン×性能×コスト」のバランスを重視した新築の注文住宅やリフォーム、リノベーションといった家づくりを行っている工務店です🍀