悪くないですよ!北側道路
こんにちは。
筑西市の工務店、四つ葉工房の篠﨑です。
今の時期は日中気温が結構上がるので家の中を閉めておくと夕方熱籠りで室内が暑くなっていますが、風の通り道になる箇所の窓をしばらく開けて、排熱しておくと外の気温が下がると同時に家の中も過ごしやすい涼しさになりますね。
外の風を感じながら心地よく過ごせる今の気候は好きです。
さて今回は土地のお話し。
家づくり検討中の方は半数以上が土地から探しているかと思います。
土地を探していると、あることに気が付きます。
まとまった分譲地などでは特に分かりやすいのですが、道路の北側に面している土地は高い!
道路の北側に面しているので敷地から見て南側に道路がある、いわゆる「南道路」と呼ばれる土地です。
ここでちょっと補足情報を!
建築基準法では接道義務というものがあり、住宅を建てたい土地には幅4m以上の道路に幅2m以上接道していなくてはいけない、という決まりがあります。
理由としては緊急車両などの幅が約1.9mなのでそれらが通れるようにという事があるようです。
つまり敷地に対して必ず道路がくっついていなくてはいけないのですが、敷地の南側に道路があれば「南道路の土地」、北側に道路があれば「北側道路の土地」などと言ったりします。「西側道路」「東側道路」もあります。
南側道路の土地を選んで建物を敷地の北側いっぱいに寄せれば日当たりの良い南側に大きく庭も作れるし、なんだか明るい家になりそう!というのが一般的な南側道路のイメージです。
一方で北側道路は暗そうだし、なんだかなぁという感じであまり人気ありません。
でも今回はそんな北側道路の魅力をお伝えしたいと思います。
陽当たり
どちらに道路があっても敷地に対して陽の当たる方位や角度に違いはありません。
北側道路だから陽が部屋に入らないという事はありません。
敷地に対しての陽当たりは周辺環境による影響が大きいので道路の接道方位はあまり関係ありません。
間取り
一般的には道路がある方向から敷地なり、自宅にアプローチするので北道路の場合、北側に玄関を計画する事が多いです。(もちろん敷地によってはあまり関係ありませんが)
北側に玄関を配置するという事は陽当たりの良い南側に滞在時間の長い居室を配置しやすくなります。
視線
南道路の敷地の場合、LDKの大きな南側の窓からは目の前の道路が良く見えます。
こちらから良く見えるという事は向こうからも良く見えるという事なので昼間でも常にカーテンを掛けっぱなしの生活になりがちです。
せっかく陽当たりが良いと思って選んだとしてもそれでは全く意味がなくなってしまいますね。
北側道路の場合南側に庭を造っても近隣の死角で目隠しになるケースも多々あります。
もちろんその場合も周辺環境によりますけどね。
価格
価格は北側道路の方が若干安いです。
やはり皆さん何となく北側道路には良いイメージがないんでしょうね。
でも安く変えるというのはとてつもないメリットです。
仮に同じような土地を北側道路という事で少しでも安く買えたらその分で建物のグレードを少し上げたりなど他に予算を回すことも可能です。ただし、分譲地などでは今は南側が更地でも後々他の家が建って陽当たりが一気になくなってしまうというケースもありますのでそこはしっかりと検討しましょう。
おまけの話
こちらの写真は以前、工務店の経営者向けの勉強会に参加した時の一枚です。
10社くらいが参加して講師の方が仮の条件を付けて敷地を配置し、それぞれ参加した工務店の経営者に「自分がお施主さんだと思って、購入したい土地に青票、購入したくない土地に赤票を一つずつ選んでください」と言った結果です。
結構バラつきが出ているのも面白いのですが、少し大きい道路の南側は全く人気がないという結果になりました。
まとめ
北側道路を擁護するような内容になりましたが、土地に関しては決して一概に何が良いとは言えません。
でも初めから北側道路を候補から外していた人や希望の立地だけど北側道路なのがネックで悩んでいたという方の参考になれば幸いです。
土地はある程度設計でカバーできますが地盤や周辺環境などカバーしきれない要素もたくさんありますので複合的に考えて判断してください。
最後になりますが、土地は誰と見て回っても良いと思いますが、その中に設計士は必ず加えることを強くお勧めします。
土地と工務店選びの順番は結構重要です。
それでは、また(^^)/
🍀四つ葉工房は茨城県筑西市を中心に「高耐震、高気密、高断熱、高耐久、自然素材」をベースに「デザイン×性能×コスト」のバランスを重視した注文住宅やリフォーム、リノベーションといった家づくりを行っている工務店です🍀