断熱材について思うこと
今年の8月は忙しい気候ですね。
あんなに天気が悪いお盆は記憶にありません。
外でのマスクもかなりきついですがもう少し頑張りましょう。
こんにちは、筑西市の工務店、四つ葉工房の篠﨑です。
今回は断熱材について少し触れます。
断熱材は家づくりにおいては必ず出てくるワードですが、実際には一般の方にはなじみの少ないことですし、工務店やメーカーさんでも断熱材のメニューリストを用意して「ここから好きなものを選んでください」と選んでもらう会社はあまりないでしょう。
ほとんどの会社が一方的に提案をして、説明をしてお施主さんも「へぇ、そうなんですか。わかりました」で決まっていくと思います。もちろん各会社さんごとにいろいろと考えてその断熱工法を採用されていらっしゃるでしょうから、悪いことではありません。
ここで断熱材で一番大切だと思うことをお話しします。
それはズバリ「施工精度」です。
ちなみに当社は新築の壁と天井の断熱材に関しては「吹付け断熱」が標準です。
理由は施工精度のムラが少ないことと、気密が取りやすいからです。
以前とある建築会社(高性能グラスウールを標準にしている)の方と話をしている時に
「〇〇フォーム(吹き付け断熱材)よりも〇〇リア(グラスウール系断熱材)の方が性能良いんだよ」と言われたことがあります。
厚みによっては確かにその通りです。
でも問題はその高性能グラスウールをしっかり施工できないことが問題なのです。
技術者の目線で見ると日本で最も普及している「袋入りグラスウール」のみで壁天井を断熱する場合、カタログ通りの断熱性能やC値0.5以下の気密を取得しようと思ったら至難の業だと思います。もちろんグラスウールでも正しい施工を心掛けてしっかりやっている方もいらっしゃいます。
断熱材の性能値は各カタログなどで確認できます。
メーカーの偽装がなければ「断熱材自体」は示された性能値を発揮するでしょう
しかし断熱材は施工された後にその性能値が発揮されているかが大切です。
この写真は以前リフォーム工事をさせていただいたお家の天井裏に上がった時の写真です。
新築されたのは20年以上前で、当時の大工さんの施工レベル、意識の低さにも驚かされますが、もっと驚きなのが断熱材が照明器具に押されて天井がはっきり見えてしまっていることです。仮に大工さんがどんなに丁寧に施工していても照明器具を取り付ける業者さんがわかっていなければこうなってしまいます。天井で断熱する場合天井裏は外部と同じ扱いになりますのでこれではこの部分は無断熱と同じです。
最近ではここまでひどい例は少ないかと思いますが、残念ながら一部ではまだこれに近いことが起きていると思います。
ただしグラスウールはトータルで見ると非常に優れた断熱材ではありますので、施工を正しくやってくれる施工会社さんなら検討してもいいと思います。
ですので断熱材は材料自体の厚みや性能値もとても大切ですが最も大切なのは施工精度だということを覚えておいてください。
それでは、また(^^)/
🍀四つ葉工房は茨城県筑西市を中心に「高耐震、高気密、高断熱、高耐久、自然素材」をベースに「デザイン×性能×コスト」のバランスを重視した新築住宅やリフォーム、リノベーションといった家づくりを行っている工務店です🍀