日本の住宅の寿命は30年?
こんにちは。
茨城県筑西市の工務店、四つ葉工房の篠﨑です。
ようやく冬のような気候になってきました。
これからの現場は「寒い、暗い、風強い」という過酷なものになっていきますが、今年も頑張って乗り切りたいと思います!
寒いのは苦手なので(暑いのもだけれど)嬉しくはないですが、四季のある国ですからね。仕方ないです。
プライベートでは冬ならではの楽しみ方をして過ごしていきたいと思います。
今年は10年ぶりくらいにスノボいけるかな??
さて本題に入ります。
今の日本では様々な問題や課題が取り上げられていますが、その中でも一見家づくりと関係なさそうな問題だけれども、実は家づくりに密接に関係していることがいくつかあります。
その中に少子高齢化、空き家問題、そして地球規模で問題になっている地球温暖化があります。
今回のブログはそれらに関与した内容で「住宅の寿命」について浅めに書いていきたいと思いますので少しお付き合いください。
まず、このような事実をご存じでしょうか?
住宅実務者の間では割と知られていることなのですが、日本の家というのは先進国の中でも非常に寿命が短いのです。
この結果は日本の家が単純に30年で使えなくなってしまうものという結果ではありません。
厳密にはこのくらいのサイクルで建て替えられているというほうが正しいです。
理由としては様々あるかと思いますが、戦後の日本では住宅の需要が急速に高まり、住宅の数を増やすために質より量を優先していた時代がありました。それが主にバブルの終わりの頃まで続きました(今も完全に終わったとは言い難い)。
もちろん世界と比較してなのですから文化の違いもあると思います。日本はモノが豊かな国ということもあり、質の高いものを手入れしながら、永く使うというよりもどんどん消費して新しいものを買っていくというサイクルがいつの間にか浸透してしまい、それが住宅にも及んでしまったという見方もあります。
中古で安く買って手入れするよりも安い建売住宅を買って綺麗な家に住みたいというのが日本人の根底にあるのかもしれません。
しかしそうしてきた結果が、今少子化問題と相まって空き家問題となってしまっています。
こうしたスクラップ&ビルドの状態は環境にも決して優しくありません。
しかしながらこの30年程度で建て替えていくというサイクルを変えるには新築で建てる家の質を高めるしかありません。
そもそも簡単に壊されてしまうような家というのはそれくらいの価値しかないからだとも言えます。
30年ほど前に耐震や断熱のことを全くと言ってもいいほど考えずにバタバタ作られてしまった建物や、その当時の流行で建てられた家などは私から見ても確かに残す価値がないようなものも多く見受けられます。(とはいえきちんとした耐震補強や断熱改修をすれば快適に住めるような家が多いです)
アパートよりも寒いような実家だったとしたら直して住むより、建て替えてしまえ、という人の心理も分からなくもないです。
ただもし実家が耐震も断熱もしっかり作られていて、実家を離れてアパートなどに住まれているお子さんが帰省するたびに「いやぁ実家は暖かくていいなぁ。外観は古いけどこれはこれで味があるな」と思ってもらえるような家だったらどうでしょう?
「壊すのはもったいないから少し手入れして住もう!」と思ってもらえるかもしれません。
そうして60年、80年、100年と住み継いでもらえたら環境にもとても優しいと思いますし、先人たちから受け継いできた日本の家づくりには本来それくらいの力はあると思っています。
家づくりに関わる物として自分が手掛けた家が、自分の死後も誰かに住んでもらえていたとしたら、こんなに嬉しいことはありません。
メイド・イン・ジャパンは世界的にもハイブランドのようなイメージがありますが、今の日本の住宅に関しては、むしろ逆という現実が日本という国で家づくりに関わっているものとして残念だなと思いますが、そんな現実を変えていける少数派の一人でいたいと思っています。
そしてこのブログを読んでこれから家づくりを始めようとしている方には、ぜひとも自分たちの次の世代にも住み継いでもらえるような家で暮してもらえればと思います。
それでは、また(^^)/
🍀四つ葉工房は茨城県筑西市を中心に下妻市、結城市、桜川市、八千代町、つくば市北西部で「高耐震、高気密、高断熱、高耐久、自然素材」をベースに「デザイン×性能×コスト」のバランスを重視した新築の注文住宅やリフォーム、リノベーションといった家づくりを行っている工務店です🍀