理想の暮らしを求めると家事楽に行き着く!
こんにちは。
茨城県筑西市の工務店、四つ葉工房の篠﨑です。
新年度が始まり1か月。
五月病なんて言葉も聞きますが、そろそろ子どもたちも疲れてくるころなんでしょうか。
季節の変わり目もあるのでしょうが、うちの子供も体調を崩したりしているので気をつけたいですね。
現在着工している増築工事では色々検討した結果、構造の材木を工場で加工してもらうプレカットではなく、自分たちで行う手刻みにしました。

以前は細かいものなどは手刻みで作っていましたが、最近はなんとなくコスパ、タイパを重視してしまっていたのか、小さい小屋でもプレカットで頼んでしまっていたので久しぶりでしたが、なんとなく頭と体で覚えているものです。
これが職人の世界でよく言われる「手に職が付いた」ということなんでしょうかね。
久々の手仕事でしたが非常に楽しく、木と向き合う時間となりました。
やはり工場生産と比べると時間はかかりますが、仕事のスケジュールの合間にだって加工できますし、何より「大工」って感じがするし楽しい♪
時代と逆行することになるかもしれませんが、一周回ったと思って今後は時間が許す限り積極的に取り入れていこうと思いました。
さて、今回の本題は「家事楽動線」についてです
注文住宅で家づくりを進めると、「こんな家に住みたい」という希望は誰しもあるかと思います。
そしてそこから先に進むと、「こんな暮らしがしたい」と思うようになるものです。
シアター風のリビングでゆっくりアマプラの映画やドラマが見たい!
一日の終わりは自分のお気に入りのスペースでお酒を飲んでゆっくりしたい!
朝起きてまず、庭先のテラスでコーヒーを飲みながら1日をスタートさせたい!
といったことを理想を持つ人も多いはず。
そういった要望を建築会社として提案することは難しいことではありません。
ただし実際に住まい手さんがそれを叶えるにはそういった理想の時間を過ごすための工夫が必要な時があります。
なぜかというとその時間を作るために行動しなくてはいけないから。
どんなにくつろげる空間を作ってもその時間が作れなければ全く意味がないですよね。
家に帰ってきて家事も育児もすべて放棄して、リビングでゴロゴロしているだけというわけにはいかないですもんね。
例えば「子供を寝かしつけた後に雰囲気のあるリビングでお酒を飲みながらテレビや映画を見るような暮しがしたい」といった要望を叶えようとすると、建築会社としては住まい手さんが本当にくつろげる居場所を提案し、住まい手さんは自分好みのお酒を用意すれば準備はバッチリです。
ここで重要なのは、どれくらいの時間が確保できるのか!
30分であればYouTubeの動画を1,2本くらい
1時間あれば連ドラ一回分くらい
2時間あればアマプラやHuluで映画を一作見ることだってできます。
その時間の作り方ですが、単純なものではありません。その日の疲れ具合にもよります。
人それぞれ生活の忙しさ度合が違うのはもちろんですが、夫婦の家事分担の割合、子供の数、年齢、協力度合にも影響されますので、一概には言えません
つまりゆっくり過ごしたいという要望を叶えるには、いかにその時間を作れるかによるところも大きいわけです。
夫婦で協力して子供にも自分たちのことなどをしっかりやってもらうように習慣づけるのもアリでしょうし、便利な家電に頼るのもアリでしょう。
そして建築としてそのお手伝いをしようと思うと家事動線や家事楽な仕掛けを作ることになります。
これははっきり言って経験がモノを言うことになります。
家事をやらない人が家事楽な計画ができるわけがありません。
もちろん勉強すればある程度の知識は付きますのでそれなりに提案はできます。
でも実際に経験してる人と比べると説得力がまるで違います。
私自身、奥さんに言わせるとおそらく「まだまだ修行が足りん」と言われそうですが一応アパートで一人暮らしをしていた時期もありますので、一通りの経験はあります。
でもそこで思ったのは一人暮らしの経験はあまり役に立たないということ。
1人分の家事と家族4~5人分の家事では全く違います。
そもそもの絶対量が違いますので、料理、洗い物、洗濯、掃除、すべてがどうしても時間がかかってしまいます。
そこでどうしたらもっと効率よくこなせるかを色々と考えるわけですね。
そうして試行錯誤しながら考えたものが、ものすごく説得力がある提案となります。
単純に掃除機をかけるという行為にしても床に物が散らかっているか片付いているかで時間と効果は変わってきます。そうなるとその家庭に合った収納計画が大切になります。
家事は長い目で見ると様々な要素が複合されたストーリーです。
仕事が終わった後に子供の保育園や学童の迎えに行き、買い物をして帰宅
鍋のお湯が沸くのを待つ時間や調理の下ごしらえがひと段落付いた頃にお風呂の準備をする
お風呂ができたら子供と一緒に入り、出た後に食事の準備をして食べる
食べ終わった食器をシンクに運び、水で冷やしたらひとまず洗濯機を回し、そこから洗い物
洗い物が終わった後にまだ洗濯機が回っているようだったらその間にササっと掃除機をかける
洗濯機が止まったら干してある洗濯物を取り込み、洗い終わった服を干して、乾いた服をたたんでしまう
最後に子供の寝かしつけ!
家庭によって順番が前後するかと思いますが、内容はほぼ変わらないと思います。恐ろしい仕事量ですね。こうやって自分で書いていてもぞっとするくらいの仕事量です。
さらに子供がいる家庭ではこれに保育園や学校からの連絡事項の確認や次の日の準備、宿題のチェックなどの追い打ちがかかります。
全部一人でやっている家庭ばかりではないと思いますが、おそらく半数以上の家庭で奥さんの負担割合が大きいのではないかと思います。
我が家も奥さんに頼ってしまっていることの方が多いので頭があがりません。
そんな背景があるのですから「ママさん設計士」というのがウケが良いというのはよくわかります。家事のプロですからね。
なんでもそうですがその道のプロの話を聞くというのは非常に参考になります。
例えばプロのサッカー選手を目指している人にサッカーを教えるのはプロじゃなくてもできることです。プロじゃなくても技術を教えることができる優れた指導者は数多くいるでしょう。でもプロ選手の経験がなくては分からない話やアドバイスをできるのはプロになったことがある人だけです。
決して男性設計士がダメというわけではありません。
男性も当たり前に家事を分担する世の中ですから、同じように家事をやっている男性の考えはもちろん参考になります。
今回は時間の関係で詳しく説明できませんが、男性に家事をやってもらえるような間取りの法則というのもあります。
家事楽動線で物理的に作り出せる時間というのは1日の中ではほんの数分かもしれません。
でもその数分のほかにストレスや疲労も削減できるのが家事楽動線ですので、ぜひ取り入れてもらいたいと思います。
それでは、また(^^)/
🍀四つ葉工房は茨城県筑西市を中心に下妻市、結城市、桜川市、八千代町、つくば市北西部で「高耐震、高気密、高断熱、高耐久、自然素材」をベースに「デザイン×性能×コスト」のバランスを重視した新築の注文住宅やリフォーム、リノベーションといった家づくりを行っている工務店です🍀