エアコンの畳数(容量)の決め方
こんにちは。筑西市の工務店、四つ葉工房の篠﨑です。
最近はエアコンを使わない中間期でしたが、だんだん暑くなってきたので、またそろそろエアコンの出番ですね。
まだ体が暑さに慣れていない今は熱中症にお気を付けください。
ということで今回はエアコンのお話をします。
とても奥深い話なので今回はサラッと書きます。
エアコンを買う時にどこをみていますか?
皆さんは電気屋さんなどでエアコンを買われたことは経験はありますか?
実際にご自分で買われた方はエアコンの大きさ(畳数)はどのように決められましたか?
メーカーによって付いている機能や、何となく好きなメーカーも一つの基準でしょうが、大きさ(畳数)に関しては、おそらくほとんどの方が部屋の大きさで検討して決められたと思います。
でもそれって不思議だと思いませんか?
例えば同じ20畳でもプレハブのような建物と断熱がしっかりしている小屋の中ではエアコンの効きや、夏場であれば、温度の上昇速度は違います。それなのに表示されている畳数で選ぶのは本当に正しいのでしょうか?
答えは不正解です。
家電量販店などで表示されている畳数は建物のスペック(断熱性能など)は全く考慮されていません。
でもそれはエアコンメーカーが悪いわけではなく、どんな家にでも対応できるように無断熱を想定しているからだと思われます。
エアコンの意外な特性
そもそもエアコンとはストーブのように際限なく温度を上げるようなものではなく、設定した温度になるように室内の温熱環境を整えるものです。
例えば冷房時、室温が32℃の部屋で、設定温度を27℃で運転を開始すれば、室温が設定温度に到達するまでは、電力を消費して稼働しますが、設定された温度(今回の例だと27℃)に達すると、その室温をキープするための省エネ運転となります。
一般にはほとんど知られていない、とても重要なエアコンの特性がここに一つあります。
エアコンは省エネで運転している状態では畳数が小さいエアコンの方が低燃費ということです。
大は小を兼ねない
どういう事かと言いますと、例えば同じ条件(部屋の方位や断熱性能など)の部屋を6畳用エアコンと8畳用エアコンで27℃設定で冷房していたとします。
設定温度に到達するまでは外気温との差や部屋の大きさによって電力を消費しての稼働時間は変わりますが、設定温度に到達しそれを維持するための省エネ運転になった場合は容量の小さい6畳用エアコンの方が電気の消耗が少ないということです。
つまりエアコンは連続運転している時は、必要以上の大きさのエアコンで運転していると逆に電気代がかかってしまうということです。エアコンに関して言えば「大は小を兼ねない」ということになります。
今のエアコンの性能はとても素晴らしく、店頭に表示されている14畳用エアコン一台で2階建て35坪くらいの家の、すべての部屋の暖房を、まかなえてしまうことも珍しくありません(もちろん断熱性能などの条件によりますが)。
まとめ
熱には熱い方から冷たい方へ移動するという性質があります。
夏は外の熱い空気が室内に侵入しようとしますし、冬は室内の暖かい空気が外へ逃げようとします。
そこでその建物(部屋)の断熱性能や遮熱性能、換気による熱ロスなどあらゆる条件を組み込んで計算をし、必要最低限の畳数のエアコンを選ぶというのが一番の理想です。
しっかりと計算しないで、エアコンの畳数をただ小さくしてしまうと、エアコンの能力が間に合わず「エアコンを付けているのに暑い(寒い)」といったことにもなりかねませんのでご注意ください。
住んでいる地域の温度や、実際に住む人が設定温度を何℃にするかもそれぞれ違いますので、それを計算に組み込むこともとても大切です。
当社ではご依頼いただいたお施主様の家の暖冷房能力の算定も行っております。
適切なエアコンを選ぶことで不要な電気代を減らすだけでなく、無駄に大きなエアコンを買って不要なお金を払うこともなくなります。
今回は浅く説明してみましたが、エアコンのカタログの表示内容には、他にも興味深い内容が詰まっています。
もっと詳しく聞きたいという方はお気軽にご相談ください。
それでは、また(^^)/
🍀四つ葉工房は茨城県筑西市を中心に下妻市、結城市、桜川市、八千代町、つくば市北西部で「高耐震、高気密、高断熱、高耐久、自然素材」をベースに「デザイン×性能×コスト」のバランスを重視した新築の注文住宅やリフォーム、リノベーションといった家づくりを行っている工務店です🍀