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窓の役割を考える

こんにちは。

茨城県筑西市の工務店、四つ葉工房の篠﨑です。

少し前からサンマがスーパーに並び始めたと妻に聞きました。

20代前半まではサンマと言えば骨も多いし、あまり好きではなかったですが、今は大好きです。

我が家は私しかサンマを食べませんので私のためだけに年に数回サンマを焼いて出してくれていました。

でも去年は一回しか出してくれませんでした。

理由を聞くと「高くてねぇ」とのこと。

食材の買い出しはほぼ妻がやってくれていますので、知らなかったのですが、安くておいしいと思っていたサンマが数年前と比べると価格が倍になっているとの事。

それでも改めてリクエストを出しておいたので近々焼いてくれるでしょう、多分w

さて今回は窓のお話し。

先日新築のご相談で来られた方と色々話をする中で、窓の話になりました。

その方は今マンションに住んでいて、ネットやSNSでも情報収集をある程度されている方でしたので、こんな質問をしてみました。

「○○さんはお風呂とトイレの窓は要らない派ですか?」と。

返答は

「そうですね。今のマンションにはお風呂にもトイレにも窓がないですけれど、それが不便になったことはないですし、ネットとかを見ていると今はトイレとお風呂に窓を付けない人が多いみたいだし、無くても良いかなと思います」という答えが返ってきました。

ここで少し脱線してみます。

昔の家、例えば築40年以上の家を思い起こしてみてください。(おそらくこのブログを見てくださっている方の中には今現在そういう家に住んでいる、もしくは実家がそのような家で昔住んでいたという方もいらっしゃると思います。)

今の家と比べてやたら窓が大きくて数も多いと思いませんか?

また先日70代の農家の方とお話ししていた時に

「いやぁしかし暑くなったよなぁ。俺が若い頃はどんなに暑くても最高気温30℃だったよ。それが今は35℃超えるのが当たり前で、30℃って聞いたら今日は涼しいなって思うんだもんな」とおっしゃっていました。

何が言いたいかというと昔の家に求められていた窓の役目は通風と日射取得がメインだったという事です。

日射取得というワードを聞かれたことない方は検索していただくか、過去のこのブログをご覧ください→「日射遮蔽と日射取得という考え方」

40年以上前は私はまだ生まれていませんので詳しく分かりませんが、おそらくエアコンがない家というのがほとんどだったと思います。

実際私が小さい頃に過ごしていた祖父母の家は私が小学4年生くらいの頃に初めてエアコンを設置したのを覚えています。(よくそんなこと覚えてるなと思われそうですが、あまりにも快適で子供ながらに感動したのでしょうw)

高価なものだったというのもあるのでしょうが、昔は今ほど暑くなかったと考えれば、エアコンがなくても扇風機で対応できたり、そして窓の開け閉めで温度調節していたのでしょう。なのでたくさん窓があればそれだけ空気の通り道を作ることができますので、窓は大きくて数があった方が良いという事になったのだと思われます。

また窓の大きさと数の多さが顕著に表れているのが南側の窓です。

なんなら耐震性など全く考慮されていないのでは?と思うほど南側が窓だらけの家もありますね(それはそれで問題ですが💦)

日射取得などというワードはなくとも昔から南側からの日射を取り入れることの重要性、優位性は変わっていないんだなと思われます。

今でこそ夏の日射も考慮すると南側とはいえしっかりと検討した窓配置が求められますが(もちろん耐震性も含めて)、今ほど暑くなかったと考えれば、夏の日射よりも冬の日射取得に重きを置いていたのは容易に想像できます。

家づくりにおいて窓に求められる役割はたくさんあります。

通風、日射取得、採光、換気、情景の切り取りなどは昔と変わりませんが、求める内容は変わってきています。

たとえば通風ですが、昔は夏場の温度調節にも使われてきましたが、今は真夏に窓を開けて温度調節というわけにもいきません。夜間であれば外気温も下がってはきますが、それでも冷房された室内よりは温度も湿度も高く、窓を開けると不快な空気が流れ込んでくることになります。そうなると通風として利用できる期間は夏の前後1カ月程度の期間になります。とはいえ今の高気密高断熱住宅は昔の家と比べると自然の熱の移動が極端に少ないので窓の開け閉めによる温度調節はわずかな期間とはいえ光熱費削減効果はありますので重要です。

換気に関しては今は24時間の計画換気※が義務付けられていますのであまり重要視されなくなってきていますが、例えばトイレやキッチンの臭いや夏場のお風呂場の熱気など、瞬間的に換気したい場面はありますね。
※計画換気の過去ブログはこちら→「計画換気の基本」

日射に関してはその窓が日射を取得したいのか遮蔽したいのかで使うガラスの種類や大きさを変えるなどをして日射取得率の調整をしています。

今は高性能な窓でも、増やしたり大きくした分だけ、断熱性能が悪くなるという事が周知されていますので、窓はできるだけなくした方が良いという考え方が多いです。

窓は実に奥深いです。

脱線時間が長くなってしまいましたので話を本題に戻します。

冒頭の来社された方のお話を聞いた後に窓についてメリット、デメリットを簡潔に述べさせていただいた後に

「窓には様々なメリットデメリットがありますので、無くすことでのメリットももちろんあります。でも今の住まいになくて不便に感じてないから要らないという結論はちょっとだけ待ってください。これから建てる予定の戸建ての庭付き注文住宅は賃貸のマンションやアパートと同じですか?不便はなくても○○さんにとって、それ以上のメリットがあるかもしれません。少しだけ想像してみてください。それでナシならそれはOKだと思います」

とお伝えさせていただきましたところ、ハッとされてすごく納得されたような様子でした。

たかが窓一個、されど窓一個です。

それでは、また(^^)/

🍀四つ葉工房は茨城県筑西市を中心に下妻市、結城市、桜川市、八千代町、つくば市北西部で「高耐震、高気密、高断熱、高耐久、自然素材」をベースに「デザイン×性能×コスト」のバランスを重視した新築の注文住宅やリフォーム、リノベーションといった家づくりを行っている工務店です🍀

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