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計画換気について。ちょっとずれてきた国の基準

こんにちは。

茨城県筑西市の工務店、四つ葉工房の篠﨑です。

先日知り合いの方がフリマに出展するので半日だけ手伝い(ただの店番を手伝いと言っていいのかは微妙)に行ってきました。

筑西市の県西公園

今まで、あまりフリマに目がいってなかったのですが、思っていた以上に人もいて、ただ捨てるだけではなく欲しい方に格安で譲るというのは立派なリサイクルの一環であり、今後少し考えてみようと思わされました。

我が家には捨てられない大量のおもちゃが山ほどありまして、そういうものも上手く活用できるかなと。

お客さんのシビアな値切りもなかなか面白かったです(^^♪

さて、今回は計画換気について少しだけ深堀りしたお話を。

今回は計画換気についての説明は省きますが、知らない方や詳しい内容を知りたい方は、ぜひこちらのブログもご覧ください。
計画換気の基本

そもそも空気の汚染物質とは何なのか?
代表的なものは以下になります

・一酸化炭素
CO。不完全燃焼時に発生し、人体に重大な影響を及ぼすが、現在の家庭内ではさほど問題にならない。

・二酸化炭素
CO2。大気中に一定量存在している物であり通常時には害はないが密閉された空間で濃度が高まると人体への健康被害もある。

・VOC
ホルムアルデヒト、トルエン、キシレン等の揮発性有機化合物
シックハウス症候群の大きな原因であり、今の計画換気の義務化のきっかけになった。

・水蒸気
一見健康被害はなさそうではあるが、壁内結露などにより断熱性能の低下や、カビやダニの増殖を助長するなどの影響がある。

・その他
ウイルス、花粉、PM2.5など

この中で2003年の法改正、つまりシックハウスの根幹とされたのはVOC等です。

今の若い方にはあまり馴染みがないかもしれませんが、今から25年ほど前にシックハウス症候群というものが社会問題になり、せっかく新築した夢のマイホームに住むことができないという悲惨なことが各地で起こりました。私自身は当時小学生か中学生だったと思いますが、テレビでそんな報道を見て「せっかく家を建てたのに可哀想」と思った記憶があります。

そんなシックハウスの原因は断熱気密性能が高まったおかげで、建材や家具から発生する有害物質の影響を受けることになってしまったからです。

なのでその後家の中の空気が二時間に一回入れ替わるような換気方法が義務付けられたり、使用する建材や接着剤に含まれる成分に制限を掛けたりと言った流れになりました。

そのかいもあり、今現在日本で使われている建材から発生する揮発性有機化合物は以前と比べてかなり微量になりました。

住宅によく使われるベニヤ板(合板)などには「F☆☆☆☆」と表記があるのをご存じでしょうか?この星の数が多いほど安全性が高く、星4つが一番上のランクでこの建材であれば制限なく使っていいことになっています。私が高校を卒業して建築業界に入った時はもうすでに法改正の後だったので、F☆☆☆☆以外の建材は使った記憶がないくらいになっていました。とはいえ揮発性化合物は含ませているので全くの無害というわけではありません。

少しずれましたね。話を戻します。

建材に含まれる成分に規制をかけて、換気を義務化することでシックハウス症候群に罹る方はかなり減ったようです。中には化学物質過敏症の方や人より強いアレルギーが出てしまう方もいらっしゃるので、根絶はなかなか難しいかもしれませんが、一定の成果は得られたと言っても良いでしょう。

VOCなどは揮発性を有する物が多いので時間が経てば薄れてきます。問題なのは初期の段階ですね。
例えば何かにDIYでペンキを塗ったとします。初めは臭いなどが気になりますが、何日かすると臭いが消えていきますね。それと似ています。
どのくらいで有害な成分が揮発されるかは分かりませんが、時間が経てば有毒性は薄れていきます。

そうなってくると今の住宅には本当に二時間に一回の換気が必要になってくるのかという話になってきますが、これは法律で決まっていることなので順守しなくてはいけません。

ただ、換気を真剣に考えている方たちが重点を置いているのはもちろんVOCではありません。

それは二酸化炭素と湿度です。

二酸化炭素は1000PPM以上という濃度で人体に影響が出る可能性があると言われています。湿度は乾燥しすぎると冬は不快になり、湿潤すぎると壁内結露などが問題になります。

計画換気の条件は室内の住環境(滞在人数、何をしているか)は全く考慮せず、給気口の位置は決まりがあるものの、書面上その建物の室内の気積(体積)と換気設備の換気容量で判断されます。

VOCの対策ならそれでもいいかもしれません。ただ二酸化炭素や湿度となると話は別です。

例えば20畳で天井高が2.4mのLDKでは気積(体積)は約79.5㎥です。
そして8畳の天井高2.3mの主寝室の気積は約30.5㎥です。

人は常に呼吸していますので、居るだけで常時二酸化炭素と水蒸気を吐き出していることになります。

また個人差はありますが、一日に6~8時間ほど睡眠をとりますので、一日の3分の一、もしくは4分の一は寝室で過ごしていることになりますので、本当であれば気積の大きいLDKや滞在時間の短い部屋などではなく長時間過ごし、気積の小さい寝室を気にかけたいところですね。

二酸化炭素も湿度も色や匂いがあるわけではありませんのでなかなか体感することはできません。それぞれ計測器を使ってチェックするしかありません。

二酸化炭素の濃度チェック。正常に換気がされていると大体これくらいの数字です。
絶対湿度まで図れる計測器です。
相対湿度65%、絶対湿度14.8g/㎥。少し湿度は高めですが、室温が高くないので体感としては
ちょうど良いです。

こういった計測をすると二酸化炭素の濃度が上がりすぎないように就寝時は室内のドアを少し開けたり、湿度に関しては加湿、除湿をして対策することができます。

どちらも今はネットでお手軽に買えますので、興味がある方はぜひ実践してみてください。

それでは、また(^^)/

🍀四つ葉工房は茨城県筑西市を中心に下妻市、結城市、桜川市、八千代町、つくば市北西部で「高耐震、高気密、高断熱、高耐久、自然素材」をベースに「デザイン×性能×コスト」のバランスを重視した新築の注文住宅やリフォーム、リノベーションといった家づくりを行っている工務店です🍀

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