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住宅ローン比較の3大ポイント

こんにちは。

茨城県筑西市の工務店、四つ葉工房の篠﨑です。

年が変わりNISA枠が増えたので少し増資しようと思い、銀行の担当者に来てもらって、あれこれ相談させてもらっていた時の話です。

実は私は学資保険があまり好きではなく、子供の教育資金はジュニアNISAで積んでいました。(ジュニアNISAは制度がもう終了してしまいました。)

そんな感じだったので学資保険には関心がなく、いつもスルーしていましたが、投資のタイミングでこちらの保険も検討してみては?と言われ見せてもらったのがドル建ての保険。

円建ての保険よりもはるかに高い利回りにビックリしましたが、やはり保険ということでそちらはやめました。ですが、その時に思ったことが、勝手に見切りを付けて無関心になってしまっていても時代が変われば変化があるのだから決めつけて調べないのはダメだなと。

家づくりでも、これが最高と思っていても、それ以上のものがいつ出てくるか分からない。

とはいえ全ての有益な情報をタイムリーに取得するなんて不可能に近いですが、それでも改めて自分軸を置きながらワールドワイドな視野も持たなくてはと思わされました。

さてそんなわけで(どんなわけだw)今回のお題は前回に引き続き住宅ローンにしたいと思います。

住宅ローンはほぼすべての金融機関で取り扱っており、世の中には5,000種以上の住宅ローンがあると言われています。普段あまり触れる機会が少ないことなので一見分かりづらく、難しく考えてしまいがちですが、ポイントさえ抑えておけば決して難しいことではありませんので、この機会に覚えてしまいましょう。

今回は住宅ローンの選び方の中でも基本となることを3つ解説していきたいと思います。

金利

住宅ローンはまず金利に目が行きがちです。
金利差はトータルの支払いに大きく影響します。

例えば借り入れ額4,000万円の35年ローンの場合の金利差による比較をしてみます。
金利1%を基準として0.1%変わった時の0.9%、0.4%変わった時の0.6%で試算してみます。

金利1%の場合
月々の返済額 112,914円 総返済額 約4,742万円

金利0.9%の場合
月々の返済額 111,059円 総返済額 約4664万円

金利0.6%の場合
月々の返済額 105,611円 総返済額 約4,436万円

金利差が0.1%であれば月々の返済額は2,000円弱の違いですが、総返済額でみると約80万円くらい変わってきますのでたかが0.1%の違いでも大きいですね。

そして0.4%差の金利0.6%になると月々の返済額が7,000円変わりますので結構大きいですね。総返済額も300万ほど変わってきます。

借入金額が同じでもこれだけ大きな差になるのは驚かれる方も多いと思います。

住宅ローンは高額+超長期の特殊な債権ですので、ほんの少しの金利の違いが大きいということを知っておいてください。

0.1%で総返済額が約80万円違うというのは、この後の保険の時にも参考にしますので、もう少し覚えておいてください。

保険

次に団体信用生命保険(以下団信)
こちらの内容も重要です。基本的にフラット35などを除いて住宅ローンは団信の加入が必須条件となっておりますが、金利上乗せで様々なオプションを付け加えることができます。
オプションに関しては金融機関やローンによって、かなり違ってきますので今回の話はあくまで一例として参考にしてください。

まず、どの保険でも付いているのが一般団信と言われる、死亡と高度障害時の保険です。

住宅ローンの返済期間中に亡くなってしまったり、事故や病気などにより、半身不随や四肢(腕や足)の欠損など、その後の生活に重大な影響を与えるようなことになってしまった場合に保険金でローン残高すべてを返済するというものです。

この一般団信に関しては住宅ローン借入時の必須項目となっていますので金利の中に初めから含まれています。

それ以外に、いわゆるオプションとして金利を上乗せすることで様々な条件を付けることができます。

よく見かけるのが3大疾病と、それよりも保証範囲の広い、〇大疾病です。

3大疾病は日本人の死亡率の上位である「がん、脳卒中、心筋梗塞」です。

〇大疾病は金融機関により3大疾病にプラスして8大だったり、9大だったり、多いところだと11大疾病など沢山ありますので、今回のブログ内では〇大疾病とさせていただきます。主に高血圧症、肝硬変、糖尿病、腎不全などの病気が該当します。

三大疾病の中で注意したいのは、がんの場合は診断されたらその時点で保険適用になり、返済額がゼロになりますが、脳卒中と心筋梗塞は診断されてから所定の期間就業不能と診断された場合に保険が適用となります。(所定の期間や詳細な条件はローンごとに違います)

〇大疾病の場合はさらに条件があり、該当する病気に罹り、1年以上就業不能と診断された場合に保険適用(※一例です。金融機関のローンにより、条件は変わります)という感じです。

団信のオプションにはそれら以外にも、がんのみに特化したものや就業不能期間カバーするものなど様々な種類があり、とても説明しきれませんがオプションを付ければ付けるほど、金利は上がります。

例えば三大疾病の場合は0.1%程度の金利上乗せの場合が多いのですが、先ほどの金利の時の話で金利が0.1%上がると総返済額が約80万円上がるという話を覚えていますか?

この80万円の差額を住宅ローンで補うのか、医療保険で補うのかは検討が必要です。医療保険でしっかり入っていれば必要ないし、団信で保証額の手厚い方選ぶなら医療保険は内容を見直した方が良いということになります。

医療保険なら終身だろうけれど、団信に組み込むとローンを組んでいる期間のみ保証期間となり、後になればなるほどローン残高が目減りするので保証額も比例して少なくなる、ということまで考えて判断しなくてはいけません。

〇大疾病に関しては個人的にはあまりお勧めしていません。金利上昇による支払いが増える割には条件が厳しく、あまり恩恵があるように思えないのと、そうなった場合も一般団信と医療保険と社会保険で十分補えてしまう場合も多々あるからです。

ただし、〇大疾病は医療保険を手厚くするためにも入りたいという方もいらっしゃるのでそれはそれでアリだとは思います。その場合でも重複しているところや無駄なところはないかなど、医療保険の見直しはした方が良いと思います。

そしてこの保険は債務者、つまり借り入れ名義人が加入することになります。

旦那さんの単独名義で住宅ローンを借りるなら旦那さんのみ。

持ち分50%ずつで旦那さんと奥さんが住宅ローンを借りる(連帯債務)なら、それぞれで半分ずつ入るということになります。例えば計4,000万円の借り入れの場合は旦那さんで2,000万円分、奥さんで2,000万円分の保険に入ります。
その場合旦那さんにもしものことがあった場合には2,000万円分しか保険適用になりませんので、半分の返済は残ります。

とはいえ配偶者にもしものことがあった場合に、残された人に収入があったとしても、場合によってはワンオペで子供を抱えながら時間を制限して働くことを余儀なくされたり、連れ合いを亡くすことにより、以前のように働けなくなってしまったりすることもあるかと思います。

今は金融機関によっては連生団信というものもあり、金利上乗せで連帯債務時にどちらかに、もしものことがあった時に全額保険でカバーできるというものもあります。

団信は基本的な仕組みはあまり変わりませんが、内容は金融機関によって変わりますので、候補の金融機関のチラシやHPで調べてみてください。

保証料

よく昔のドラマなどで「知人の連帯保証人になってしまい…」みたいなシーンがありますが今は連帯保証人など立てず(というか、なってくれる人など今はいません)そのかわりに保証料を収めることで支払い不能になってしまった時に保証会社が負担してくれるというものになります。とはいえ保証会社が返済を肩代わりしてくれるだけなので、返済先が借り入れしていた金融機関ではなく保証会社に変わるだけなので返済の義務がなくなるわけではありません。

分かりやすく言えばお金を払って保証会社に連帯保証人になってもらっているようなものです。

住宅ローンの保証料は一括前払いと金利上乗せで支払う二種類があります。

金額については借入金額、借入期間、借りる人の状況(属性)などを考慮して保証会社が決めますが、一括前払いの場合は借入金の1%~3%程度、金利上乗せの場合は0.1%~0.3%程度金利上乗せが多いです。

どちらがお得かというのは計算すればわかります。

冒頭の借入額4,000万円返済期間35年金利1%の場合で試算してみます。
仮なので今回は一括前払いの場合で借入金の2%、金利上乗せ方式でプラス0.2%にしてみます。

一括前払いで保証料0.2%の場合、4,000万円の2%なので保証料は80万円です。

金利を0.2%上乗せした場合は、金利1%の時は総返済額は約4,742万円でしたが、金利が1.2%となり35年間で総返済額は約4,900万円となり保証料として約160万円支払うということになります。

あくまでも試算ですので比率は絶対ではありませんが、保証料にも利息が付いてしまうと考えれば当然一括で先払いしてしまった方がお得になります。

ネットで「資金に余裕があれば一括前払い、予算がギリギリなら金利上乗せ」みたいなことを書いてあるのを見かけたことがありますが、保証料は住宅ローンの借入額に計上でき、自己資金で賄わなければいけないわけではありませんので、そもそも保証料分の費用も借りられないくらいパンパンになってしまっている資金計画は見直した方が良いのでは?と個人的には思います。

ただし保証料には返還がありますので、繰り上げ返済を予定している人は悩みどころです。最後の5年くらいの繰り上げであれば変わりませんが早期(10年以内や住宅ローン控除の終わる13年後)に繰り上げ返済をすると金利上乗せの方が支払いが少なくて済む場合がありますので検討の余地はあります。

まとめ

なるべく簡潔に書こうと思っていましたが、いつも以上に文量が多くなってしまいました。

住宅ローンはほとんどの人が一回くらいしか触れませんし、周りでも理解している方が少なく、相談できる人も限られると思いますので、難しそうと思われがちですが、共通のポイントさえ抑えてしまえば後はそれぞれ比較するだけなので決して難しいものではありません。

今は長年静かだった変動金利が動き始めて各機関でも動きがありますので、事前審査の段階から
ご自分が普段使っている銀行+相談している住宅会社の懇意にしている銀行+@みたいな感じで、二社以上の申し込みをして比較するのが良いかもしれません

ご参考にしていただければ幸いです。

お時間があれば、ぜひ過去のブログもご覧ください。
借りられる額と返せる額の違い

それでは、また(^^)/

🍀四つ葉工房は茨城県筑西市を中心に下妻市、結城市、桜川市、八千代町、つくば市北西部で「高耐震、高気密、高断熱、高耐久、自然素材」をベースに「デザイン×性能×コスト」のバランスを重視した新築の注文住宅やリフォーム、リノベーションといった家づくりを行っている工務店です🍀

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