お知らせ

高性能住宅は1種換気じゃなければダメですか?

こんにちは。

茨城県筑西市の工務店、四つ葉工房の篠﨑です。

先日HPを見てご連絡くださり、ガレージのご相談をいただいている新規のお客様から

「そういえば社長のインスタ見させてもらいましたよ。色々やってるんだなぁと、見てて面白かったです。」と言われました。

今現在投稿数は170くらいあるのですが、話を聞いていると最初の頃から見てくれたようで、それは嬉しかったのですが、最近投稿をおろそかにしてしまっていたので、見てくれている人もいるんだから、もっと発信していかなければなと。

とはいえ「お昼はどこどこのラーメン食べました」とか「今日は休みでどこどこに来ています」なんてのはストーリーで充分だと思っていますので、相変わらず映えない投稿になるとは思いますが、ちょこちょこ発信しますので気が向いたら見てやってくださいw

さて、今回は換気のお話し。

今は新築住宅の場合家の中の空気が2時間に1回以上家の中の空気が入れ替わるような仕様にすることが法律で定められています。

そしてそれは家を建てる前の確認申請と言われる書類にも計算書を添付することになっています。

なので今の家は必ず2時間に1回以上、家の中の空気が入れ替わるようになっていますが、その方法はいくつかあります。

計画換気の詳細は今回は説明しませんので、よくわからないという方はこちらの過去のブログをぜひご覧ください。
「計画換気の基本」

主に住宅で採用されるのは第一種換気か第三種換気です。

違いとしては給気(入ってくる空気)も排気(出ていく空気)も機械で行うのが第一種換気、排気は機械(換気扇)だけれど給気は給気口を開けておくことによる自然給気となります。

法律的には基準をクリアしていればどちらでも問題ありません。

大手ハウスメーカーさんなどでは一定以上の価格帯の住宅を提供している会社さんに限って言えば、ほとんどが第一種換気を採用していると思われます。

なぜ一種換気なのか?
色々と理由はあるとは思いますが住宅の価格が高くなり、いわゆる高性能住宅になるほど一種換気の採用率が高くなる傾向にあります。

初期費用としては給気も排気も機械で行う一種換気の方が高くなりますので、高価格住宅は必然的にそうなるのかも知れません。

以前工務店の経営者の集まりの中で、あまり高性能住宅にこだわっていない方が

「高気密高断熱住宅を謳うなら一種換気じゃないとダメなんじゃない?」

と言っているのを聞いてしまいました。

その方はおそらく熱交換のことを言っているのだと思います。

熱交換とは、入ってくる空気と出ていく空気が交わる箇所を作り、そこの熱交換素子という仕掛けを利用して温度をなじませることです。

例えば冬で室温が20℃、外気温が0℃だったとします。熱交換がない場合、0℃の冷たい空気が室内に入ってきて、20℃の暖められた空気が出ていくことになります。

ここで例えば熱交換率90%の熱交換機を採用していれば0℃の空気と20℃の空気の熱が交換され20℃×0.9=18℃の空気が家の中に入ってくるということになります。

3種換気ではこれができません。

ゆえに高気密高断熱では熱ロスの少ない第一種換気有利論を述べる方が多いのです。

でもこれってそのまま鵜呑みにできる話ではないんです。

3種換気による熱ロスがそのまま気温に反映されるというのであれば2時間に1回家の中の空気が入れ替わるように設計されている今の住宅では2時間後には内外の温度差がなくなってしまうのかということですが、実際はそんなことはありません。

真冬に外で深呼吸をすれば0℃の空気が体の中に入ってきて約1秒後には30℃くらいになって出ていきますが、何回深呼吸しても体温が0℃になることはありません。

冷蔵庫を30秒くらい開けておけば庫内の空気は入れ替わってしまうでしょうが、閉めた時に庫内温度が室温と同じになっているかというとあっという間に冷えます。

これを住宅に置き換えると、ある程度の高気密高断熱住宅の場合、換気による熱損失だけで室温を1℃下げようとすると条件により異なりますがいずれにせよ数時間かかります。

これは熱容量というものが関係してくるのですが、今回はこの説明は省きます。

実際には室温の変化はもっと早く起こりますが、それは熱ロスによる損失よりも、それ以外の外皮(屋根、壁、床、窓)を伝って逃げていく、入ってくる熱量が圧倒的に多いからです。

確かに熱交換による熱ロスは内外の温度差が激しい夏と冬は暖房負荷を少し抑えられますし、無冷暖房の期間を若干延ばすことができるでしょう。

でも機械で給排気させるので3種換気と比べるとイニシャルコストもメンテナンスコスト(機械交換時の費用)も換気にかかる電気代も増えることになります。

個人的には高性能住宅は一種換気以外ダメというのは少し横暴かなと思っています。

第一種換気でも物によっては居室の空気は熱交換で行いますが、トイレなどの換気は別で局所換気してください、というケースもありますので、そうなると一種換気とはいえトイレやキッチンの換気は完全なる熱ロスになります。

換気はどれが良いのか?という議論は永遠に解決しない建築業界のテーマの一つですからね。

それでも何かしらの換気方法を選ばなければいけない。

そこには工務店ごとの考えが反映されています。

なのでぜひ建築会社さんに「換気方式はどれを採用していますか?」「その理由はどうしてですか?」と聞いてみてください。その問いに深くはっきりと答えられるなら家づくりを真剣に考えている実務者だという一つの基準になるかと思います。

それでは、また(^^)/

🍀四つ葉工房は茨城県筑西市を中心に下妻市、結城市、桜川市、八千代町、つくば市北西部で「高耐震、高気密、高断熱、高耐久、自然素材」をベースに「デザイン×性能×コスト」のバランスを重視した新築の注文住宅やリフォーム、リノベーションといった家づくりを行っている工務店です🍀

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